ランクセスは、イオン交換樹脂「レバチット®」と逆浸透膜エレメント「レバブレン®」という相互に補完しあう2つの高性能技術を提供しています。膜ろ過技術が高塩濃度の水の処理に非常に高いコスト効果がある一方、塩濃度の低い水を検出限界のレベルまで純化することができるのは、イオン交換樹脂だけです。膜ろ過技術とイオン交換樹脂は、工業用タービンや蒸気発生器、パイプラインを、水垢、石灰質の沈着・腐食から永久的に保護することにより、耐用年数の向上に役立っています。
肥料メーカーの水処理施設
イオン交換樹脂と逆浸透膜エレメントは、エジプトのアレクサンドリアにある大手肥料メーカーAlexandria Fertilizers Co.(Alexfert社)の新しい水処理施設でも使用されています。塩分濃度0.1~1%の汽水を合計228の逆浸透膜エレメント「レバブレンB400 FR」で前処理し、イオン交換樹脂「レバチットモノプラス®」で完全に脱塩します。最終的な脱塩水の電気伝導率が0.08 μS/cm(マイクロジーメンスパーセンチメートル)未満、SiO2(二酸化ケイ素)濃度が2 ppb(パーツパービリオン)となります。必要な値を実現できるだけでなく、2つの技術を組み合わせることにより、安定した信頼性のあるプロセスの提供を可能にしています。
ランクセスの液体高純化テクノロジーズビジネスユニット(LPT)メンブレンビジネスディレクター、アレクサンダー・シェフラーは、次のように述べています。「私たちの逆浸透膜エレメントは、難しいとされるナイル川の表層水の処理において優れた性能を発揮しています。脱塩率の測定値は期待を超えるものでした」また、Alexfert社のプロジェクトマネージャー、アシュラフ・アリ・モスタファ氏は次のように述べています。「前処理として逆浸透膜を使用すれば、イオン交換樹脂の再生のために使用する特殊化学薬品の消費量を約60%減らすことができるのです」

優れた脱塩率
汽水逆浸透処理施設では、ナイル川の運河から水が供給されています。TDS濃度(完全溶解固体物質、水に溶解している無機物質および有機物質の総量)は、300~550 mg/lと季節によって変動します。水は、沈殿、凝集、石灰水を用いた脱炭素、および、ろ過によって、前処理を行います。
レバブレンRO膜エレメントは、99.76%(20℃)と優れた脱塩率を実証しています。
ランクセスの水処理関連製品についての詳細は、www.lpt.lanxess.comをご覧ください。