消防隊員が信頼をおける救助道具のために、ランクセスの「ブルカチット®(Vulkacit®)」、「ブルカゾン®(Vulkazon®)」、「ブルカノックス®(Vulkanox®)」がもたらす安全性能。
救助道具は壊れにくく、いざというときに人の命を救います。消火ホースは、消防隊員にとって最も重要な道具の1つです。消火ホースは、ドイツだけでも、年間約350万回も利用されており、常に現場に携行されています。火のついたごみ箱からアパートのを全焼し、産業用倉庫へと広がる火災。このような状況において救急隊員は、救助道具に完全に頼らなければならないため、常に危険を伴い、被害者と消防隊員両者への高い安全性が求められます。
日常的な任務
消火ホースに求められる要件は、非常に高いものです。使用中に熱や攻撃物質などの様々な危険要因にさらされるだけではなく、過度の水圧に耐え、柔軟性を維持する必要があります。その他の危険要因として、消火ホースを這わせる地面が挙げられます。平坦なアスファルトであろうと、ガラス片が飛び散った地面であろうと、消火ホースは引きずられ、それに耐えなければなりません。

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あらゆる状況に備えるため、消防車には、小規模火災用の直径25 mmの細いホースから、大規模火災に使用される直径75 mmのホースまで、様々なサイズの消火ホースを約20本常備しています。これらのホースに要求される耐久水圧は、消火ホース規格DIN 14811に定められています。この規格に定められる最低破裂圧力(破裂するまでホースが耐えなければならない最大圧力)は、60 barで、これは自動車タイヤの30倍に相当します。しかし、実際の活動現場で消防士が消火に使用する水圧は、通常5~8 barなので、あらゆる障害に備えて万全を期して作られていることがわかります。
長期使用可能なゴム
消火ホースは、使用強度や使用による変形によりますが、最大で20年まで使用することができます。製造業者は、化学薬品を添加することで、この長い耐用年数を実現しています。ここで使用される劣化防止剤は、ゴムの加工段階で加えられ、消火ホースのゴム管だけでなく、その内部構造にも使用されています。ホースに酸素とオゾンに対する耐性を与え、穴やひびができるのを防ぎます。この場合に使用されるのが、「ブルカノックス®(Vulkanox®)」や「ブルカゾン®(Vulkazon®)」などのランクセス製品です。ランクセスのアドバンスト工業化学品部門の技術者であるメラニー・ウィドマイヤー・ジェラードは、「ゴムは、酸素や熱、オゾン、紫外線、特定のゴムの毒素、そして日々の使用により、長期的な損傷を受けます。ランクセスの製品は、こういったダメージによる劣化を遅らせることができます」と説明しています。ここでの決定的な要素は、材料の化学構造です。ウィドマイヤー・ジェラードは続けて、「あらゆるダメージに有効な製品はありません。1つの製品は、1つまたは数種類のダメージ(劣化プロセス)に対して効果を発揮します」と説明しています。ランクセスの劣化防止剤のそれぞれ効果については、1つの範囲表に集約し、分類しています。
ポリエステルの糸による被覆層
炎、過度な熱、薬品、および高い水圧などから生じるあらゆる変形に耐えられるようにするため、引裂き抵抗を有する様々なポリエステルの糸でできた被覆により、ゴムホースの内部が保護されています。機械で太い紐状に編まれた非常に細い糸が、シールドのようにゴムホースに巻かれることにより、消火ホースは柔軟性を維持しつつも、伸びすぎないよう強化されます。その後、加硫プロセス中に、熱と圧力を用いて、ゴムホースとポリエステルの被覆層を結合させます。ここでも、ランクセスの製品が使用されます。「ブルカチット®(Vulkacit®)」加硫促進剤は、温度に応じて、この結合プロセスを大幅に短縮することができます(およそ50分)。
学校や公共の建造物における安全性
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