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土曜日の午後。アーニャが庭で暖かい日差しを浴びながらくつろいでいると、おいしそうなにおいが漂ってきます。すぐ側のグリルで、夫のマーチンがふたりで食べるランチのためのサーモンを焼いていたのです。料理ができあがるのを待ちながら、アーニャはグラスに辛口の白ワインを注ぎます。りんごとレモンの心地よい香りと、繊細な黄金色をしたワイン。マーチンがサーモンを運んでくると、ふたりは乾杯し、ワインをじっくりと味わいます。
多くの人にとって、良いワインは食事を楽しむための重要な要素となります。しかし、果実であるブドウに、特徴的な色や素晴らしい味わいが生まれるのは一体なぜなのでしょうか?
ワインの醸造は、自然でありながら複雑な工程です。自然だからこそ、その年の天候や土壌のコンディションに左右され、ブドウの品質や性質は毎年変化します。ワインの品質を一定の水準に保つため、ワインの醸造者はある「道具」を製造工程で使用します。この道具の使用は、The Code of Oenological Practices(ワイン学規定)によって規定されています。これはある種の「法律」であり、ワインの調整に適用できる対策が示されています。
製造工程を覗いてみましょう
ブドウは、ワインの特徴的な味わいを生み出すために必要な成分を持つ唯一の果物です。例えば、ブドウの成分は、ワインを辛口にしたり、苦みを加えたりします。
現代では、ほとんどのブドウの収穫は機械化されています。収穫後、ブドウはワインプレスの機械によって粉砕され、マストとよばれる状態になります。 赤ワインのマストには、ブドウの果汁と皮が含まれています。一方で、白ワインの場合はブドウの果汁だけを発酵させます。
辛口のワインを発酵させている間、糖はアルコールに変換されます。甘口のワインを製造する場合、すべての糖がアルコールになる前に発酵プロセスをストップさせます。その後、タンクやバレルの中で熟成したワインは、ボトルに注がれます。
こういった高品質なワインの製造過程で、実はランクセスの製品が使用されているのです。イオン交換樹脂「レバチット®(Lewatit®)」と逆浸透膜エレメント「レバブレン®(Lewabrane®)」は、次の目的でワイン製造に用いられています。
- ワインの安定化
- 風味の改善
- アルコール調整
ワインの安定化
イオン交換樹脂は、様々な用途において、その名前の通りの反応により、期待通りの結果をもたらしています。ワイン製造においては、酒石酸塩結晶の生成を防ぐために使用されます。飲料水にカリウム、カルシウム、ナトリウム、その他のイオンが含まれていることや、人間の代謝に一定量のイオン(もしくはミネラル)が必要なことはよく知られています。
もちろん、あなたのお気に入りのワインにも、カリウム、カルシウム、ナトリウムなどが含まれています。しかし、酒石酸塩は、カリウムまたはカルシウムが、酒石酸と結合した場合にのみ形成されます。基本的に、酒石酸塩は、溶け出した形ですべてのワインの中に存在していますが、ワインを低温で保存した場合など、特定の条件下で、目に見える大きな黄褐色の結晶になる場合があります。どの程度の酒石酸塩が含まれるかは、ワインが作られた年代やアルコールの含有量によって異なります。
カリウムとカルシウムは、ナトリウムイオンと交換することで、簡単に取り除くことができると考えてみてください。イオン交換樹脂「レバチット®」は、まさにそれを可能にします。ワインからカリウムとカルシウムを取り除き、ナトリウムに置換してしまうので、アーニャとマーチンが飲んでいるワインには、もう酒石酸塩の結晶は残っていないのです。
ワイン醸造者が介入できる工程はいくつかありますが、実際に手を加えるのは本当に必要なポイントだけです。なぜならば、より優れた味わいを引き出すための最小限のプロセスは必要なものの、可能な限り自然に作られたワインが理想的だからです。
風味の重要性
完成したテーブルワインには、おしなべて酸が含まれていますが、ワインに含まれるすべての酸が優れた味わいをもたらすわけではありません。お酢をそのままなめてみた経験はありますか?酢を多く入れすぎたサラダは風味が損なわれてしまいますよね。ワインでも同じです。
バランスの取れたワインに含まれる主な酸は、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酢酸などです。これらの酸はブドウ果汁に由来する固定酸で、発酵プロセスを通じて残留し、できあがったワインのスタイル、バランス、風味に生かされます。 酒石酸とリンゴ酸は、ワインに残る酸の代表格です。
酒石酸はブドウ酸の中でも最も強力で、ワインの酸味の大部分を占め、ワインの生物学的安定性と保存性に寄与しています。
酢酸は、酒石酸やリンゴ酸など、ワインに含まれる他の固定酸とは著しく異なり、ワインに特有の酢のにおいを加えます。通常、バランスの取れたワインには、酢酸はほとんど含まれていません。少量の酢酸は、サラダと同様に、ワインの味わいに程よいの酸味を持たせることができます。しかし、酢酸の量が多すぎると、鋭敏さや酸味が増してしまい、ワインの味を急激に悪化させてしまいます。
この問題を解決するのがイオン交換樹脂「レバチット®」で、サーモン料理にも最適な酸組成のワインを創り出します。
アルコールの調整
ワインの醸造では一般的に、最適な味わいになるまでブドウを熟成します。ときには、ブドウ果汁には多すぎる量の糖が含まれることがあります。その結果、発酵後にアルコール度数の高いワインができあがることがありますが、アルコールの風味がワインの他の香りを抑制してしまうため、これは好ましくありません。
逆浸透膜「レバブレン®」には、アルコール含有量を減らす働きがあります。一方で、アルコールは膜を介して増加する場合もあります。例えば、アーニャとマーチンは、同じアルコール度数のお気に入りのワインを毎年購入することができます。ブドウが熟すまでの天候に左右されることはありません。
ワイン醸造家が介入できるポイントはいくつかありますが、実際に介入するのは必要な場面だけです。なぜならば、素晴らしい味わいを持つワインをできるだけ自然に作ることだからです。
では、アーニャ、マーチン素敵なランチを。
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